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製粉の歴史

小麦や大麦は人類最古の作物の一つとされ、今から約一万年前には、すでにその栽培が始められていたといわれています。当初は麦や雑穀類の混ざったものを石と石に挟んで砕いてから焼いて食べていました。
その後、土器が生まれると粗挽きにした麦をおかゆのようにして食べていたといわれています。

約5千年前の古代エジプトで発明されたサドルカーンは、平たい石の皿に小麦の粒を入れ、その上から体重をかけながら石ですりつぶすものでした。
その後、紀元前600年頃の古代オリエント時代になると、ロータリーカーンという回転石臼が考え出されます。上下2段の石を回転させることで、より粒の細かい小麦粉ができるようになります。ロータリーカーンの原理はヨーロッパや中国にも伝わり、次第に規模も大きくなって、水車や風車が使われるようになりました。
その後、18世紀、イギリスに産業革命が起こり、ワットが蒸気機関を発明すると、製粉技術は大きく変化し、大規模な製粉工場が登場し、19世紀には、現在の製粉工場でも使用されているロール機も生まれ、ますます品質の良い小麦粉が作られるようになりました。

 

引用:日清製粉グループ